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心身症とヨガセラピー

 

ユネスコがヨガを無形文化遺産に登録したことからも理解できるように
全世界的にヨガブームが続いています。流行が著しい国を見れば
同時にストレス社会に突入していることも分かります。

ストレスが増えると蔓延する病気も増えます。「心身症」と呼ばれる内科疾患や
軽度のうつ病などの精神疾患です。その概要を下記にまとめました。

心身症と呼ばれる内科疾患について

まず、心身症とはどのような疾患なのでしょうか。
日本心身医学会による定義では、

身体疾患の中でその発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し、
器質的ないし
機能的障害が認められる病態を言う。
ただし、神経症やうつ病など他の精神障害に
伴う身体症状は除外する。

とあります。そして、器質的ないし機能的障害が認められる病態として
下記のように分類がされています。

『循環器系』     本態性高血圧 冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)など
『消化器系』     消化器潰瘍(胃、十二指腸、腸)過敏性腸症候群など
『呼吸器系』     気管支喘息 過換気症候群など
『内分泌・代謝系』    糖尿病 甲状腺機能亢進症など
『神経・筋肉系』     片頭痛 チック、痙性斜頸など
『皮膚科領域』    アトピー性皮膚炎 円形脱毛症など
『整形外科領域』   関節リュウマチ 腰痛症 全身性筋痛症など
『泌尿器科領域』   夜尿症 遺尿症 神経性頻尿 遊走腎など
『産婦人科領域』   更年期障害 月経痛 月経異常 月経前症候群など
『小児科領域』    気管支喘息 過敏性腸症候群 神経性食欲不振症など
『耳鼻咽喉科領域』  メニエール病 アレルギー性鼻炎など
『歯科・口腔外科領域』 顎関節症 三叉神経痛など

意外な疾患が含まれている印象をお持ちになられたかもしれません。
こうした心身症を発症する人に共通の性格的特徴があることが1970年代に
ハーバード大学医学部シフネウス博士らによって明らかにされています。

心身症患者の性格的特長

<アレキシサイミア Alexithymia>
「失感情症」と訳されます。

1)自分の感情や身体感覚に気付いたり区別することが困難
2)他者へ自分の感情を語ることが不得意
3)空想力や想像力が乏しい
4)自己の内面よりも外的な事実に関心が向く

自分の感情に鈍感になってしまい、自分の気持ちを感じたり
言葉で表現することが難しく、ストレスを溜めやすい状態になることを言います。

<アレキシソミア Alexisomia>
「失体感症」と訳されます。

1)自分の身体に生じてきている様々な変化に対する気付きが鈍い
2)自分の身体に生じてきている様々な変化に対する気付きが全くない

鬱積された感情が頭痛、不眠、肩こり、めまい、耳鳴りなどの身体症状として
現われていても、その感覚を感じられないので気付いた時にはかなり悪化している
ことが多いです。また血液検査やCT、MRI検査等では異常が出ないことがほとんどです。

<過剰適応 Over-adaputation>

真面目、仕事中毒、模範的、頑張り屋、
人から頼まれると嫌と言えない、自己犠牲的、良い子

と表現される性格特徴です。
社会生活において、八方美人的に過剰に適応しようとする傾向があり
上記2つの性格特徴の元凶とも考えられています。

 

これら3つの性格特徴が不健康であると心身症を引き起こす可能性も高まります。
ヨガセラピーには、この傾向に対して予防や調和のための様々な技法があります。

心と身体は切り離すことができないという心身相関、心身一如の考えをベースに
心の内面や行動に対して言語的に働きかけるもの、
身体への働きかけに対して心理的作用を引き起こしていくものとして
アーサナ(ヨガの体操)、プラーナーヤーマ(呼吸法)、メディテーション(瞑想法)
ヨガカウンセリング等を組み合わせた心理療法をおこないます。
身体的にも、社会的にも、スピリチュアル的にも知的に自己制御をおこない
心と身体のバランスを保ち症状の緩和や改善に繋げます。